+ 私的、品格系3冊 + [芸術的なもののお話]
先日カズオ・イシグロさんのインタビューをTVで拝見して、その知的で優雅な物腰が
印象深かったので、まずはブッカー賞受賞作の『日の名残り』を読んでみました。
古き良きイギリスの伝統である執事・・・その中でも最高の執事とは何か?という問い
かけを、主人公のスティーブンスが過去の思い出話をしながら語っていきます。
と言ってももちろん執事についての説明書ではありません。
最終的には人生そのものについての問いかけになっていくのです。
この本を読みながら思い出したのは以前読んだ『品格系』の2冊。
日の名残りの中では品格という言葉が何度何度も人生においてもっとも重要なもの
として出てきます。
(もちろん内容的には全く違うのですが・・・短絡的でしょうか)
Rubyは英国ゴールデン。
彼女にも確かに『品格』が備わっていたと思います。
+ 初・熊 + [芸術的なもののお話]
久しぶりにバレエを観に行ってきました。
「熊川哲也振付:ベートーヴェン第九」「バランシン振付:シンフォニー・イン・ C」
2度目のKバレエカンパニー(注:音が出ます)、そして初の熊川哲也さま(笑)です。
今回もとっても良いお席(4列目中央)で、更にはバレエに造詣の深い友人の解説も
あり、大満喫できました。
友人の言っていた通り、熊川哲也さんは別格でした。
そのしなやかさ、高さ、強さ、すべてが美しかったです。
王子様というか、俺様っぷりも良かったです。
夢の世界に癒された一日でした。
+ Kバレエカンパニー 海賊 + [芸術的なもののお話]
実は初めて観る”Kバレエカンパニー”の公演。
熊川哲也さんの素晴らしさは様々なメディアで目や耳にしていたのですが、それ
故に敬遠してるところがありました。
メディア露出度があまり高いとどうも・・・という考えが私にはあるのでしょうか。
でもそれは偏見でした。
ごめんなさい。(素直に謝っちゃいます)
お席が人生初の最前列=つまりオーケストラピットのすぐ前だったこともあり、
バレリーナ達の細やかな演技・表情も手に取るよう・・・。
Ali役は元々熊川さんではなく(公演直前に怪我をして降板・・・心配です)、
遅沢佑介さんだったのですが、すごい高さとスピード!
さらに楽しみにしていたメドーラ役の吉田都さんは、確かに素晴らしいテクニックと
表現力で圧巻でした。
全体的な水準もとても高く、これからはKバレエカンパニーも見逃せないな~と
思ったちょっと興奮気味の夜でした。
+ 小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトIX + [芸術的なもののお話]
今年も小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトのオペラ公演を観に行って参りました。
演目は J.シュトラウスII世の喜歌劇『こうもり』。
昨年のカルメンもジョシー・ペレス がすごくかっこよくって惚れ惚れしたのですが、
今年はとにかく楽しい!!の一言。
オペレッタということで何でもアリの感じで、誰にでも楽しめる舞台となっていたと
思います。
だって、大浦みずきさん(元宝塚・花組)がフェルゼンの衣装で「愛~それは~~♪」
なんて歌っちゃったり、オペラ歌手が日本語で「とりあえずビール!」なんて言って
しまったりするんですもの。
でも舞台も衣装も、そしてもちろん歌とオーケストラも素晴らしかったです。
私は特にアイゼンシュタイン役のボー・スコウフス(バリトン)とアデーレ役のアンナ・
クリスティ(ソプラノ)の声が好みでした。
それにしてもワルツってどうしてこんなに心躍るのでしょう。
大好きです。
いつか踊ってみたいな~~~。(夢)
+ チェロの似合う女性 + [芸術的なもののお話]
この方はチェリストのAngelaさん。
彼女の長年のファンである私は、念願のリサイタルに潜入し、写真を撮らせて
いただくことに成功しました!!
テクニックだけでなく、手足が長い彼女にチェロはとってもお似合い。
芸術家って素敵だわ~。
・・・って、実は彼女、まだチェロを初めて10ヶ月です。^^;
写真はレッスンを受けているお教室の発表会で撮ったもの。
でもでも、とても初心者とは思えないくらいばっちり決まってますよね!
今年の曲は‘While my guitar gently weeps’ (George Harrison作)。
来年はピアソラにチャレンジしてくれるそうで、これまた楽しみ♪
※密かにプレッシャーかけてます。(笑)
+ アメリカン・バレエ・シアター2008ガラ公演 + [芸術的なもののお話]
アメリカン・バレエ・シアターの初日公演、『オールスター・ガラ』を観てきました。
ガラ公演は初めての経験。
惹きつけられたのは
≪マノン≫ 第1幕のパ・ド・ドゥ ジュリー・ケント マルセロ・ゴメス
≪ドン・キホーテ≫ 第3幕のパ・ド・ドゥ
ニーナ・アナニアシヴィリ ホセ・マヌエル・カレーニョ
この2つでしょうか。
美しさと力強さ、どちらも目が離せないくらいでした。
ただ、ガラ全体の感想としては、メンバーは華やかだけど、少しずつなので大掛り
な舞台装置が使えないし、ストーリーが成立しないのがちょっと・・・。
技術的なことなどがわからないので、やっぱり華やかな舞台装置に衣裳に、そして
入りこめるストーリーがないとダメみたいです。(苦笑)
+ Show Must Go On + [芸術的なもののお話]
モーリス・ベジャール追悼 特別公演 『バレエ・フォー・ライフ』 を観て来ました。
昨年11月に80歳でこの世を去ったベジャール。
私にとって彼の作品と言えばギエムのボレロです。
それはそれは素晴らしくてこれ以上は望まないと言ってもいい位なのですが、欲を
言えばジョルジュ・ドンのボレロも観てみたかったです。やはり。
さて、今回のバレエ・フォー・ライフはQUEENの曲を主に使い、フレディのような姿の
ダンサーも登場するモダン・バレエでした。
内容としては「死」と「生」「愛」などが表現されていたようですが、私には難解な部分も
多々ありました。
ドンへ捧げる・・・ということの意味もかなり深いのでしょうね。
それにしても「Show must go on~♪」と振り付きで歌う女ふたりはどうなんでしょう。
あ、私と友人のことです。(汗)
+ 千住博 『ハルカナルアオイヒカリ』 + [芸術的なもののお話]
日本橋高島屋で開催されている『千住博展』に行ってきました。
以前NHKの日曜美術館か何かでドキュメンタリーを見て、いつかは本物を・・・
と思っていたので、念願叶い、とてもうれしかったです。
千住博氏はヴェネチアビエンナーレの絵画部門で、東洋人初の優秀賞を受賞
した日本人画家です。
千住明(作曲家)、千住真理子(ヴァイオリニスト)共に、『千住(芸術家)三兄弟』
と言われていますが、本当にすごい兄弟!!
今回の展覧会では蛍光塗料で手漉きの和紙に描かれた滝が、ブラックライトに
よって会場内で神秘的に輝いていました。
中央に置かれている椅子に座ってしばらく瞑想するのがオススメ。
静寂な時間が心を洗い、精神を研ぎ澄ましてくれることでしょう。
+ ホール・オペラ “フィガロの結婚” + [芸術的なもののお話]
サントリーホールにてオペラ『フィガロの結婚』を観てきました。
ホール・オペラは初めて!
オーケストラピットもないし、周りぐるりと観客に囲まれた中でどんな舞台装置
を使うのか、使えないのか、演じる側は・・・?
などと色々と想いを巡らせていた私。
楽しみな反面、オペラやバレエの醍醐味でもある華麗な舞台演出が見られない
のは物足りないかしらと思っていたのも事実です。